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電源コードを束ねるのは危険!発熱・発火に注意しよう!

束ねた電源コード 生活
束ねた電源コード

ある時、娘に言われて”はっ”としました。

あれっ?
電源コードは束ねて使っちゃ駄目って学校の技術の時間に言われたよ!

ま、まあ、ちょっとくらいなら大丈夫でしょ・・・

えっ?大丈夫なの?
先生、嘘吐いたのかな?

いや、先生は正しいと思うよ。

でも、何で電源コードを束ねるのはダメなのかな?

発熱やね。火事になったりすることもあるみたい!

わかっちゃいるけど止められない・・・
そんな感じですよね。ついついズボラしちゃって、電源コードを束ねたままで使ってしまうことが多いので非常に反省しております。

というわけで、今日は
 
電源コードを束ねるのは危険!どうして発熱するの?
 
ということを取り上げてみたいと思います。恥ずかしながら、そこまで重要なことだとは思っていなかったのですが、やはり安全第一の昨今です。もう一度基礎知識から学び直して行きたいと思います。

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電源コードを束ねるのが危険なワケ!

仕事でとある会社に行った時のことです。ちょっとした工具を使う機会がありました。しかも、作業する場所がコンセントのある位置から少し遠くて(約3m)、どうしても延長コードが必要でした。そこで、近くにあった電気ドラム(50m)を使用したわけですが・・・

お客さんからお叱りを受けてしまいました。

お客さん
電気ドラムのコードは全て引っ張り出してから使用してください!!

たった3mの距離を延長する為だけに、50mの電源コードを引っ張り出しましたよ。もっと短い延長コードがあればよかったのですが、残念ながらそんな都合の良い物はなく。

それからというもの、職場での作業では極力電気ドラムを使用しないようにしていました。元々、電気ドラムなんて滅多に使用しないんですけどね。

しかし、

そこまで徹底する必要があるの?

という疑問も残りますよね。実は、この客先では以前に電源ケーブルから発火したという事故があったらしく、その後から安全対策として厳しく言われるようになったということでした。

電気ドラムはコードを全て出した状態で使う

電気ドラムはコードを全て出した状態で使う

では、どうしてそのようなことが起こってしまったのでしょうか?キーワードは「発熱」です。

学校で電気について学んだ時、銅線に電流を流すと発熱すると聞いたことがあるのではないでしょうか。あなたも、小学6年生の理科で習ったはずです。

これはジュール熱と呼ばれるもので、抵抗のあるものに電流を流すことで、抵抗分が損失となり、熱という形で放出されます。この時、電気抵抗が大きな物はより損失が大きくなり、多くの発熱があります。

例えば、電気毛布やUSBブランケットなどはそういった性質を応用した製品ということになります。

つまり、電源ケーブルを束ねることで、発生した熱が篭ってしまうことになります。そして、酷い場合には電源ケーブルの被覆が熱によって融けてしまい、ショート。そして最悪は発火というケースに発展します。

でも、電源ケーブルってそんなに熱くないよね?
被覆が融けるような熱さになることがあるの?

通常はそこまで熱くなることはありません。しかし、熱くなることもあるのです。それを知るには、もう少しジュール熱について詳しく勉強してみましょう。
 

どのようにジュール熱が発生するの?

では、ジュール熱について見ていきましょう。

まずは、どうしてジュール熱が発生するのかということについて。こちらの動画がとってもわかりやすかったので、是非ご覧ください。

電子が陽イオンに衝突することで熱が発生するということでした。電子が移動するのを妨げるのが電気抵抗。動画を見ると、電気抵抗が大きければ大きいほど発熱量も大きくなるということがわかりますよね。

では、もう少し具体的に考えましょう。電気抵抗R[Ω]の物体に、I[A]の電流をt秒間流したと考えます。この時、物体から発生するジュール熱Q[J]は次の数式で表わされます。

Q = RI2

電源コードの発熱量と考えた場合、Rは銅線の抵抗値なので一定です。ですから、発熱量は電流の2乗と電流を流し続けている時間に比例するということがわかります。

つまり、発熱量が多くなるのは、次の条件が揃った場合。

  • 消費電力の大きな電化製品を使用
  • 長時間の使用

消費電力の大きな電化製品と言うと、例えば下に示すような物ではないでしょうか。

  • ドライヤー
  • 電気ストーブ
  • エアコン
  • こたつ
  • 冷蔵庫
  • 電子レンジ
  • オーブントースター
  • ホットプレート
  • IHクッキングヒーター
  • 電気ケトル

他にも沢山あると思いますが、電源コードを束ねた状態でこれらの製品を長時間使い続けるとかなり危険ということになります。しかも、電流値に関しては2乗で効いてくるので、要注意です。

そう言えば、ドライヤーを長時間使い続けた時の電源コードがほんのり温かかったような気がするわ・・・

銅は電気抵抗が非常に少ないので、通常は気になるような発熱はありません。しかし、大電流が長時間流れる場合には温度上昇を手で確認できるレベルになります。
 

まとめ

今日は、電源コードを束ねることで起こる発熱による危険性について取り上げてみました。電源コードを束ねて使用しただけで、発火して火事になったりしたら大変ですよね。

では、もう一度記事を振り返ってみましょう。

電源コードから発火

電源コードから発火

銅線に電流を流すと、ジュール熱によって発熱します。発熱量は

Q = RI2

という数式で表わされます。この数式より、電流の2乗と時間に比例することがわかりました。

ですから、

  • 消費電力の大きな電化製品を使用
  • 長時間の使用

という条件が揃い、尚且つ電源コードを束ねて使用しているような場合には非常に危険ということになります。電源コードを束ねることで、熱が逃げられなくなり、その熱で電源コードの被覆が融けてショートする可能性も!

長くて邪魔な電源コードはついつい束ねたくなってしまいますが、特に消費電力の大きな電化製品を使用する時には電源コードを束ねるのはやめましょう。邪魔なのは凄くわかるのですが・・・

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