近くに住んでいる姉が5年前に購入したホットカーペットが故障したということで、相談がありました。
家電製品の寿命は5年から10年と言われますが、ホットカーペットについても5年間使用すると故障する率が高くなるようです。姉の使用していたホットカーペットも5年ということで、そろそろ寿命なのかもしれません。
というわけで、今日は
ホットカーペットが故障した時の原因は何?
ということについて考えてみたいと思います。仕事で半田付けをしていたこともあり、電子回路などについてもそこそこの知識がある私の視点で見たホットカーペットの故障についてお話しましょう。
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ホットカーペットの故障原因!殆どの場合がこれだった!
電子機器や精密機器の故障というのはパターンが決まっているそうです。こちらの動画で解説されていましたので見てみましょう。
動画によると、電子機器の故障原因の9割が以下の原因によるものということでした。
- スイッチの接点不良
- ハンダ割れ(クラック)
- 電解コンデンサの液漏れ
上記3つの原因によってホットカーペットが故障したという場合は勿論あります。しかし、ホットカーペットの場合は他の原因による故障が非常に多いのです。それがこちらの2つ。
- 温度ヒューズの溶断
- ヒーターの断線
では、もう少し詳しく見ていきましょう。
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温度ヒューズが溶断するのはどんな時?
まずは素朴な疑問
温度ヒューズというのは、温度上昇を検知して電気回路を遮断する電子部品のことです。温度ヒューズが温度上昇を検知すると、内部の可溶体が溶けて電気の導通がなくなるようになります。
可溶体が溶けてしまうので、その後に温度が低くなったとしても元に戻ることはありません。
実は、温度ヒューズはホットカーペット内の最終の安全装置の役割りをしています。ですから、ホットカーペットの中で何かの異常が発生し、発火することを防いでくれます。
ということは、ホットカーペットが故障した真の原因は、温度ヒューズではなく他あるということになります。では、温度ヒューズが溶断するのはどのような場合でしょうか。
温度ヒューズが溶断するのは、回路のどこかがショートした場合や回路部品の故障などが起こった場合に過電流が流れ、その過電流によって温度が上昇する為です。
ホットカーペットの回路がショートする原因は色々ありますが、
- 電源コードの引っ張りによって断線・ショートする
- カーペットを折ったまま使用した
- 回路内の抵抗の破損
などが考えられます。電源コードの不具合程度なら自分で修理することが可能かもしれませんが、他の原因だった場合は修理する以前に破損個所を見つけることも難しいでしょう。
では、次にホットカーペットのヒーター部分の故障ということについて見ていきましょう。
ヒーターが故障したらどうなる?
ヒーター部分の故障原因として最も多いのが断線ではないでしょうか。断線の原因として考えられるのは、次の場合です。
- ホットカーペットの上に重い家具を載せている
- カーペットを折った状態で使用した
- 長期間使用によるヒーター線の劣化
ヒーター線に外部から無理な力が加わると、断線する可能性が高くなりますし、5年以上使用すると徐々に劣化してヒーターが断線する可能性も高まります。
また、ホットカーペットが故障したということで、よく観察してみるとカーペットの一部が変色していたという場合もあります。その場合は、ヒーターの断線の可能性が高いですね。
では、ホットカーペットの故障は自分で修理できるのでしょうか?
ホットカーペットの故障は自分で修理できる?
簡単なホットカーペットの修理なら自分で修理できるでしょう。電源コードの断線なんかは比較的簡単に修理できると思います。しかし、他の原因だった場合は諦めた方が良いでしょう。
ネットで検索すると、
- 温度ヒューズを自分で交換しました
なんて記事を見ることがありますが、温度ヒューズを交換しても温度ヒューズが溶断した根本原因を取り除かなければ意味がありません。
ちなみに、ホットカーペットのコントローラー部を分解すると温度ヒューズがありますが温度ヒューズ単体で基板に実装されている場合と、複合部品としてメーカー独自の部品を実装している場合があります。
前者の場合は単純に部品交換できるのですが、後者の場合は恐らく部品の入手ができないでしょう。
また、自分で部品交換をした場合は、メーカー保証外となるので、その後の修理を受け付けて貰えない可能性もありますよね。それに、家電製品の場合は火災に繋がる可能性もあるので要注意です。
ですから、よほど自信のある場合以外はご自分で修理しないことをおすすめします。
まとめ
今日はホットカーペットの故障原因について取り上げてみました。では、もう一度記事を振り返ってみましょう。
ホットカーペットの故障原因として最も多いのが次の2つ。
- 温度ヒューズの溶断
- ヒーターの断線
温度ヒューズは保護回路なので、溶断したということは他に根本原因があります。ですから、その原因を追究する必要がありますし、原因が解ったからと言っても自分で修理するのは難しいでしょう。
また、ヒーターの断線ということについても、断線箇所を発見しても修理することはほぼ不可能だと思います。
ですから、ホットカーペットが故障した場合、その原因を追究したところで自分で修理するのはほぼ不可能。その場合の選択肢としては
- メーカーに修理して貰う
- ホットカーペットを買い替える
- 捨てる
ということになるでしょう。子供には物を大切に使うようにと言いたいのですが、修理費用は意外と高額な場合が多いので、結局は買い替えるという方が多いのではないでしょうか。
買い替える時にはこちらの記事も参考にしてください。
ちなみに、姉はまだ修理するか買い替えるかということで悩んでいるようです。じっくり考えて決断すればいいと思います。
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